WiMAX2+の特徴!電波周波数の特性や長所短所まとめ

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高速モバイル通信サービスのWiMAX2+を契約する前に、ネット上で「エリア内なのに圏外」や「通信が途切れる」などユーザーのネガティブな声を見かけたことがあるのではないでしょうか。

WiMAX2+でデータ通信をたっぷり行いたいけど、使用するうえでつながりやすさに問題はないのかと心配になるかもしれません。

実際WiMAX2+を利用して感じることは、電波がつながる場所とつながらない場所のムラがはっきりしているということです。

日常利用で圏外に悩まされたりすることは滅多にありませんが、たまに訪れる地下駐車場や雑居ビル内で電波の弱さを感じることがあります。

そこでつながりやすさに賛否別れるWiMAX2+の電波の特徴、長所と短所について今一度考えてみました。

WiMAX2+とポケットWi-Fi - 電波の違いは?

ポケットWi-Fiルーターの通信方式は、UQコミュニケーションズのWiMAX2+以外にもスマホに利用されているLTEやワイモバイルで採用されているWiMAXと同様の2.5GHz帯であるAXGPが存在します。

それぞれ電波の使い方が異なる通信方式を採用しており、LTEはFDD-LTE、WiMAX2+とAXGPはTD-LTEと呼ばれる通信方式で通信を行っています。

FDD-LTE

LTEで採用されているFDD-LTEとは周波数分割複信のことをいい、速度を表す際に使われる「上り」と「下り」、言わば送信と受信に別々の周波数を割り当てて、2重に通信を行う技術です。

上りと下りの周波数の間には、guard band(ガードバンド)と呼ばれる使用しない周波数が設けられているため、通信の衝突を防ぎスムーズな通信ができることが特徴です。

ただし、上りと下りの周波数が固定されていて柔軟に通信容量を変えることができないため、時間帯や場所などによってモバイル回線が混雑しやすい欠点があります。

おもにキャリアのスマートフォン回線に利用されていて、私たちの生活に最も密接した規格の一つといえます。

TD-LTE

WiMAX2+とAXGPで採用されているTD-LTEとは時分割復信のことで、上りと下りに同じ周波数を使用しており、短時間で上りと下りを切り替えることで通信を行う技術です。

さらに、上りと下りに使用する周波数の枠を増やしたり減らしたりすることができるため、回線の混雑具合で周波数の枠を調整して速度を安定させる強みを持ちます。

FDD-LTEのようにガードバンドによる周波数の壁がないので、アクセス集中による通信障害を防ぎ柔軟で円滑な通信を行うことが可能な反面、通信衝突によるラグが発生するなどLTEとくらべると若干不安定になる弱点を備えています。

WiMAX2+と他のモバイルWi-Fiは電波の使い方が異なる以外にも、周波数が高いか低いかによって電波の特徴も異なります。

大手キャリアの通信規格であるLTEは、約800MHz~2.1GHzの周波数帯を使用していますが、WiMAX2+では2.5GHz帯とLTEよりも高い数値の周波数帯を使用しています。

プラチナバンドと呼ばれる700MHz~900MHzの低い周波数帯を利用できるLTEは、電波の直進性が弱く、1度に伝送できるデータ容量が小さいという特徴があります。

一方、高い周波数を利用しているWiMAX2+は、電波の直進性が強く、1度に伝送できるデータ容量は大きいという特徴があるのです。

WiMAXにつきまとう評判

既に人口カバー率を99%まで達成しているWiMAX2+ですが、「サービスエリア内にも関わらず圏外」や「通信が途切れやすい」などユーザーのネガティブな声をネットで見かけることがあります。

このような問題は、WiMAX2+が使用している周波数帯の特徴によって生じています。 前にも述べたように、2.5GHz帯と高い周波数を使用しているWiMAX2+は、電波の直進性が強く1度に伝送できるデータ容量が大きいです。

電波は、直進性が弱いほど建物などの障害物を回り込む力に優れているため、遠くまで電波を届けることができますが、直進性が強いと障害物を回り込む力が弱く建物などにぶつかりやすいため、遠くまで電波を届けることができません。

この電波特性によって通信が途切れるというデメリットが発生するのです。

WiMAX2+は直進性が強いことから、地下や窓の少ない閉鎖的な室内などでのデータ通信を苦手としており、LTEよりも通信が弱い傾向にあります。

そのため、室内でWiMAX2+を使用する際につながりにくさを感じた場合は、窓際にWiMAX2+置いて通信を行うとよいでしょう。

WiMAX2+のつながり・速さへの取り組み

大容量通信

WiMAX2+には、インターネット回線の混雑を避けるために、3日間のデータ通信量の合計が10GBを超えた際に、翌日の18時から翌々日の午前2時まで通信速度制限を行う決まりがあります。

しかしWiMAXプロバイダのUQコミュニケーションズは、速度制限後も「YouTube動画の標準画質が視聴可能なレベル」でサービスを提供しています。

au4G LTEをオプションで使用

WiMAX2+は、対応エリアをどんどん拡大し続けているものの、まだ対応していない地域はありますし、通信エリア内であっても圏外やつながりにくい場所もあります。

しかし、LTEオプション対応のWiMAXルーターを使用している場合であれば、通信モードを「標準モード」から「ハイスピードプラスエリアモード」に切り替えるだけでauの4G LTE回線を使用することが可能です。

WiMAX2+よりつながりやすいLTEに接続することで、モバイル通信回線が途切れやすい場所でも安心してインターネットを使用することができるため大変便利なオプションです。

ただし、月に1度でもハイスピードモードを使用すると、当月の通信料に1,005円が課金されます。

また、ギガ放題プランで契約している場合にハイスピードプラスエリアモードを利用すると、無制限だった月間データ通信量が当月末まで7GB制限へと変更されますので、使用する際は気をつけておきましょう。

CA/4×4MIMO/8×8MIMO

UQコミュニケーションズは、CAや4×4MIMOの技術の導入によって、以前よりも高速でWiMAX通信を行えるようになりました。

「CA(Carrier Aggregation)」とはキャリアアグリゲーションの略で、2つの電波を束ねて、より高速な通信速度で安定したデータ通信を行える技術です。

WiMAX2+のサービスが開始された当初、下りの最大速度は110Mbpsでした。

しかしCA技術を導入して下り最大110Mbpsの2つの電波を束ねることで、下り最大220Mbpsと通信速度の高速化を実現させたのです。

また「MIMO(マイモ)」とは「Multiple Input and Multiple Output」の略で、複数のアンテナを利用し、それぞれ異なるデータを同時に送受信することで高速通信を行う技術のことをいいます。

WiMAX2+が取り入れている4×4MIMOは、基地局とWiMAX2+端末に各4本のアンテナを搭載し、同時に複数のデータを送受信することで110Mbpsから220Mbpsへ下りの最大通信速度を2倍にしています。

現在はCAと4×4MIMOを束ねて下り最大440Mbpsまで速度を高めています。

さらに、現在UQコミュニケーションズでは4×4MIMOの拡張版である8×8MIMO導入に向けて準備を進めており、東京五輪を目標に1Gbpsを超える回線速度の提供を目指しているようです。

基地局整備

UQコミュニケーションズでは、無線通信の品質向上のために電波の届きにくい場所やWiMAX回線が込みやすい場所などに対してさまざまな取り組みを行っています。

WiMAX2+は、使用している電波の特徴から地下鉄や地下街のような閉鎖的な場所での通信を苦手としているため、エリア内であっても圏外の場所が存在します。

この問題に対して、WiMAX2+電波の送信出力やWiMAX端末のアンテナ増幅を向上させることによって、今まで圏外だった場所をエリア化しています。

さらに、繁華街など人が多く回線が込みやすい場所では、小型基地局を設置して回線の混雑を分散させることでつながりやすさの向上も実施しています。

UQコミュニケーションズは、今後もエリアの拡大や通信品質の向上を目指しているため、さらに充実した通信環境に期待できそうです。

WiMAXの特徴まとめ

WiMAX2+は2.5GHz帯と高い周波数を利用しており、電波の直進性が強くLTEと比較して地下や窓の少ない屋内などでの通信を苦手としています。

しかし、基地局整備やWiMAX2+端末の改善によって今まで圏外だった場所での通信が可能になるなど、今後も通信エリアがどんどん拡大される予定です。

またつながりにくい施設や場所を改善依頼できる窓口もあるので、気になる場所を見つけたらこまめに連絡ことで電波の改善につながるかもしれません。

さらに、これまで通信速度の高速化を達成してきたUQコミュニケーションズは、固定回線と変わらない1Gbpsを超える通信速度を目指して8×8MIMOの実用化を進めています。

現在のWiMAX2+の「つながりやすさ」は地下施設や雑居ビル内で気になることがあります。

絶対につながらない程ヒドイ訳ではないものの、つながりにくさを感じるシーンは少なくありません。

しかし改善窓口や積極的な基地局設置による通信品質の向上の取り組みから、自社について回る電波の弱点は誰よりもUQコミュニケーションズが改善したいことがわかります。

高速大容量通信を求めるか、ドコモ回線のような完璧なつながりやすさを求めるのか。

WiMAXを検討するのであれば、どちらが優先される条件かを考えて選択してください。