最大440Mbps、今後1Gbpsを目指すWiMAX2+の速度や制限との付き合い方

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モバイル通信サービスとして現状、モバイル回線でも唯一大容量と高速通信を両立しているWiMAX2+は、現在下り最大440Mbpsのサービスを提供しながらさらに上の最大下り1Gbpsを目指して価格やつながりやすさで猛追を仕掛ける格安SIMやワイモバイルとは独自の路線を確立しています。

特に最近サービスインした440Mbpsの通信速度は、東京で実測120Mbps以上、私の地元でも90MbpsとPINGが30~50の反応速度が少し気になるものの、オンゲのような利用方法を覗いては自宅のWi-Fiにも負けない速度です。

そのWiMAX2+の通信速度とそれにまつわる口コミや苦情から、新しく始まる3日10GB制限との付き合い方を考えていきます。

WiMAX2+の通信速度の今とこれから

これまで、WiMAXはサービスを開始した当初の下り最大40MbpsからWiMAX2+の下り最大110Mbps、さらに下り最大440Mbpsへと通信速度の大きな発展を遂げてきました。

WiMAXプロバイダのUQコミュニケーションズは、キャリアアグリゲーション(CA)と4×4MIMO技術の導入によりWiMAX2+の従来の通信速度110Mbpsから220Mbpsへと 倍速を実現したことを「ヤ倍速」と表現しています。

さらに最新のWiMAX2+機種である「Speed Wi-Fi NEXT WX03」では、CAと4×4MIMO技術を組み合わせてさらに倍速の下り最大440Mbpsを実現させました。

現在UQコミュニケーションズでは4×4MIMOの拡張版である8×8MIMO技術を利用して、東京オリンピックが開催される2020年までに通信速度を1Gbpsまで高速化させることを目指しています。

固定回線と同等の速さである1Gbpsまで向上することは利用者にとってとても魅力的であり、今後WiMAX2+「ヤ倍速」の発展にはさらに期待できると考えます。

実際東京の実測で120Mbpsが記録されており、筆者の440Mbpsエリアの地方都市でも屋外で90Mbpsをコンスタントに記録するなど速度面では他のモバイル回線に引けを取らない高速値をマークしています。

ベストエフォートとWiMAX2+の実測

WiMAX2+のモバイル通信に関して「ベストエフォート型」と表記されているのを見かけることがあるのではないでしょうか。

「ベストエフォート型」とは、企業が提供する通信サービスに対して使用される言葉で、「品質の保証はしませんが、提供するサービスにおいて最善の努力をします。」という意味が込められています。

企業が逃げ道を作るために表記しているようにも感じますね。

そのためWiMAX2+の通信速度は下り最大440Mbspsと言われていても、サービスエリアやインターネット回線の混雑具合によって通信速度は低下します。

日本は自動車のカタログ燃費でもそうですが、実際とはかけ離れた条件で計測して得られた数値を好んで使いたがります。

これはWiMAXに限らずモバイル回線全般で同じことが言えるのです。

初めから実測数値で出せば良いのですが、広告にキャッチーで大きな数字を乗せることで注目をあつめることに慣れてしまった市場の慣例かWiMAXも理論値として440Mbpsをカタログに乗せているのです。

全ユーザーが最大の速度でWiMAX通信を行なえることは理想ではありますが、そうなるコスト面においてかなり厳しいです。

そのため通信品質においては保証しないが、できるだけ品質の向上に努めるという意味でサービスを提供しているのです。

では「ベストエフォート型」のWiMAX2+では実際どれくらいの通信速度が出ているのかについて調べてみました。

UQコミュニケーションズは、全国でWiMAX2+の通信速度が実際どのくらい出ているのかを測定して公式ホームページに掲載しています。

こういった部分ではWiMAXは真面目にサービスを提供している回線業者だといえますね。

これをもとに5つのエリアの実測値を下記の表にまとめました。

エリア 通信速度の実測値
東京駅 121Mbps
大阪城周辺 94Mbps
名古屋城周辺 84.3Mbps
札幌駅周辺 64.4Mbps
博多駅周辺 40.7Mbps

上の表を見てみると、最も低速な実測値は博多駅周辺の40.7Mbpsです。

最低速度と言っても、YouTubeなどの標準動画を見る際は5~6Mbps程度の通信速度があれば快適に視聴できるとされています。

そのため40.7Mbpsあれば快適にインターネットを利用することができるでしょう。

これ以上の速度が必要なサービスはほとんどないため、十分すぎる速度ですね。

ちなみにPINGと呼ばれる回線反応速度は30~140と、ひかり回線の10~30と比較すると振れ幅が大きいため、反応速度が求められる一部オンラインゲームには向いていない点にも触れておかなくてはいけません。

大容量で通信できるWiMAXも完璧なサービスではないのです。

WiMAX2+が高速・大容量通信を両立できる理由

WiMAX2+では高速通信が可能なうえ、ギガ放題プランで契約していれば通信量無制限にデータ通信を行えるメリットがあります。

しかし、ユーザー全員が高速データ通信を無制限に行なえば、WiMAX回線が混雑して通信速度が低下しユーザーにストレスを与えてしまいます。

そこでUQコミュニケーションズは回線の混雑を避けてスムーズなデータ通信サービスを提供できるように速度制限を設定しているのです。

この通信制限とは、3日間の合計通信量が10GB以上を超えた場合に通信速度が低速するというものです。

下記の表に10GBのデータ通信量以下の通りになります

スマホの場合

データ通信の内容 データ通信量 10GB利用量
Yahoo!ホームページ 約300KB 約30,000回
300文字のテキストメール 約15KB 約600,000通
YouTube(5分間) 約20MB 12.5時間

パソコンの場合

データ通信の内容 1回の通信量 10GB利用量
Yahoo!トップ 約300KB 約30,000回
300文字のテキストメール 約15KB 約600,000通
YouTube(5分間) 約20MB 12.5時間

これまで3GBだった制限が10GBに変わり、今まではすぐに制限がかかってしまった大容量通信も、制限にかからずにデータ通信を行なうことができるようになりました。

もし3日で10GBを超えた場合は、翌日18時から翌々日午前2時まで速度制限がかかりますが、UQコミュニケーションズの公式サイトでは制限後でも「YouTube動画の標準画質が見られるレベル」を目安に通信サービスを提供していることを記載しています。

そのため動画の視聴やホームページの閲覧など一般的な使い方をする分に関しては問題なく使用することができます。

なお3日3GB制限は2017年2月1日で終了し、2月2日より3日10GB制限へ以降されます。

3日10GBまで使えるようになれば、制限にかかることなく高速なデータ通信を行なえるようになる利用者はさらに増えるでしょう。

ネット利用に理想的な通信速度

基本的にデータ通信をスマートフォンで行なう際は4Mbps、パソコンで行なう際は6Mbpsの通信スピードがあれば動画視聴を含めて快適なインターネット通信ができると言われています。

例えば、人気の動画配信サービスhuluの公式ホームページでは動画を視聴する際の通信速度において推奨する速度を3~5Mbpsです。

データ通信量を多く消費する動画でも5Mbos程度あれば視聴ができるということは、6Mbpsの通信速度が出ていれば問題なくインターネット通信を行なうことができると言えます。

通信速度とダウンロード時間

4Mbpsの通信速度をもとに、データ量の大きさによってダウンロードにどれくらい時間がかかるのか計算してみました。 |データ量|DL時間| |:–:|:–:| |1MB|約2秒| |10MB|約21秒| |100MB|約3分30秒|

4Mbpsの速度で計算した場合、利用通信量が大きいほどダウンロードにかかる時間が長くなっていますが、通信速度が大きければダウンロードにかかる時間も短縮されます。

そのため最低限必要な速度としてスマホでは4Mbps、パソコンでは6Mbps程度あればストレスのないデータ通信が可能です 。

WiMAX2+の口コミで遅さが指摘されるワケ

通信量無制限に利用できる魅力的なWiMAX2+ですが、ネット上では通信速度が遅いなど悪いクチコミを見かけることがあります。

過去700kbps規制に関する苦情

クチコミの中には、以前のWiMAX2+の通信サービスに対する悪いクチコミが含まれていることがあります。

以前のWiMAX2+は、3日で3GBを超えた際に通信速度を700kbps程度に制限するとしていました。

それに対して「データ通信量に上限は無いが速度制限がある」ということをよく理解せずに契約したユーザーが、「話と違う」とネット上に書き込んだ例があるのです。

現在は3日3GB制限下でも約6Mbps程度の速度が出ているので、通信速度の不満は払拭されていました。

UQコミュニケーションズは過去の利用状況のデータから、2017年2月2日より3日10GBを通信制限の条件とし、制限時間を翌日18時から翌々日午前2時にする改訂を開始します。

速度制限までの通信量はこれまでの3倍、速度制限の時間が3分の1となり制限時間外の通信は速度制限されないなど、メリットの大きな改訂となりました。

制限されるまでの通信容量が増えたことはユーザーにとって非常にありがたいことですが、通信速度が厳格にYoutube標準画質が視聴できる速度に制限されるため新しい制限移行後ユーザーがどう反応するのか注視していく必要があるでしょう。

繋がりに関する苦情

WiMAX2+は高い周波数帯を利用して通信を行なうことから、地下街や建物内での通信を若干苦手としています。

そのため繋がりにくさに対するユーザーの不満を見かけることがあります。

WiMAX2+は繋がりにくい場所でも通信できるようLTEオプションを用意しています。

月額料金に1,005円が課金されますが対応ルーターの通信モードをハイスピードプラスエリアモードに切り替えるだけで、より電波の届きやすいauの4G LTE回線を利用することが可能です。

ただしLTEオプションは強制的に月7GB制限が発動するため、使わないときはWiMAX2+オンリーの通信に切換えるなど、利用には注意が必要です。

私は音声通話付き格安SIMを挿したSIMフリーiPhone7PlusとWiMAXを組み合わせることで、地下エリアは格安SIMのLTEで補助をする形でエリア問題に対応しています。

今のところ日本にはエリア・速度・容量が完璧なサービスは存在しないので、欠点を補い合うサービスを組み合わせているのです。

これでも、5分かけ放題込で合計6,000円未満ですから、キャリアスマホより安く通信し放題で利用できていますよ。

また、UQコミュニケーションズは電波出力やWiMAX端末の向上によって繋がりにくい場所での通信を改善しており、さらに人の多い場所では小型基地局を設置して回線の混雑を分散させるなど通信環境の整備にも積極的に取り組んでいます。

そのためWiMAX2+では今後さらに快適なデータ通信が行なえることが期待できます。

まとめ

WiMAX2+は3日3GB制限や通信に関する悪いクチコミを見かけることがあります。

しかしWiMAX2+以外に速度制限が緩く通信容量を気にせずにたっぷりと使えるポケットWi-Fiはありません。

UQコミュニケーションズでは、通信速度1Gbpsと光回線に劣らない通信速度を目指している他、繋がりやすさへの取り組みにおいてもとても積極的です。

さらに速度制限が3日10GBに変更されることは他のポケットWi-Fiサービスと比較しても利用者にとって非常にメリットであり、これまでの3日3GB とくらべても通信制限にかかる人が少なくなるでしょう。

制限にかからないように使っても1ヶ月間に約100GBは使えるポケットWiFiって他にありませんよ。

このように今後の発展に期待できるWiMAX2+はかなり魅力的なポケットWi-Fiだといえます。

人口カバー率99%、プロバイダによっては月額3,000円台、440Mbpsエリアなら実測120Mbps以上で通信でき、月500GB使っても追加料金不要、これ以上に条件の良いWi-Fiがあるのならぜひ教えて欲しいものです。