ポケットWi-Fiを無線LANルータに接続する方法!メリットとデメリットも解説

使い放題のポケットWiFiを契約した人は、できることなら月額料金の元を取るくらいには使い倒したいはずです。

エリア内であればどこでもインターネットに接続できるポケットWiFiですが、場所により電波の強さが変化する欠点をもっています。

特にポケットWiFiを自宅でも使う人はWiMAX2+やワイモバイルのアドバンスモード利用者が少なくないはずです。両社の使い放題プランは2.5GHzと呼ばれる障害物に弱い高周波の電波を使っていることから、室内でも電波の強さが大きく変化するのが特徴です。

自宅外なら席や場所を移すことで電波を調整できますが、自宅では移動できる場所や電波感度の良いポイントも限られてしまいます。鉄筋コンクリート造のマンションでは窓際以外電波が不安定なんてことも。

そんなポケットWiFiですが電波環境の良いポイントに設置し無線LANルータをつなげば、電波が不安定な室内の利用であっても通信状態を大幅に改善することが可能となります。

ここでは現在ワイモバイルの最新型ポケットWiFiルータにはクレードルのオプションが設定されてないので、ここではWiMAX2+と無線LANルータの接続を例にポケットWiFiと無線LANの接続の仕方とそのメリット・デメリットを解説します。

無線LANルータを接続するメリット

ポケットWiFiをモデム代わりに無線ルータへ接続しネットワークを構築することで、室内に飛ばすWiFi電波の安定性を高めらます。それによりポケットWiFiルータが電波の良い場所に自由に設置できるようになるのです。

ポケットWiFiルータは端末の至近距離で通信することが前提に作られているので、端末間の距離が離れると通信速度が遅くなります。

しかしWiMAX2+のようにデータ使い放題が売りのポケットWiFiは、遮蔽物に弱い2.5GHz の高周波数帯を利用するため、場所によって受信感度が大きく変化します。室内で通信を安定させたいのであれば、可能な限り窓際や開口部付近で使うべきなのです。

電波は端末の向きや高さでも変化すルータを、通信状況の良い場所に固定しておくのが理想的でしょう。

狭い部屋ならそれで十分ですが、。近年主流の南側リビング北側寝室の間取りだと、スマホをよく利用するくつろぎスペースで電波が入らずイライラすることになります。

どこでも電波が届く家が理想的ですが、ポケットWiFi単体では受信電波と家庭内無線LAN環境の安定した両立は案外難しいのです。

そこで家庭用の無線LANルータを併用してWiFiが届く距離を確保できれば、ポケットWiFi本体を電波の良いポイントへ常に固定することが可能になります。

無線LANルータのおかげで遠いところまでWiFiが届くので、ルータ本体を持ち運びする必要もなくなります。クレードルの接続が必須なので充電も同時にできることから、バッテリー残量の管理も楽になるでしょう。

無線LANの電波が届かなかったとしても、中継器(子機)をつなぐことでWiFiの範囲を自由に広げられるのも強みですね。

また余談ですが、WiMAX2+のオプションである固定IPアドレスも特別な設定なしにそのまま利用できます。

固定回線代替えには要注意

モバイル回線と固定回線の一本化をおすすめされることもありますが、利用状況によってデメリットになるので注意しましょう。

固定回線でよく読まれている記事:WiMAX2+を比較検証!固定回線代わりに利用できるのか?

モバイル回線の多くは一定の通信量を超えると通信速度が強制的に制限されます。WiMAX2+やワイモバイルのデータ使い放題系は3日10GBほどが目安で制限速度は1Mbsほどです。

データ使い放題だからといってあらゆる面で無制限ではないのです。光回線と同じ感覚で利用すると、動画視聴やアプリのダウンロード数が多い人ほど速度制限にやまされることでしょう。

複数台同時接続による回線速度低下が光回線より激しいことから、家庭内LANのネットワークを構築するにも不向きなので、所帯持ちよりもシングルやDINKS向けだと言えます。

ポケットWiFiの固定回線代用は節約効果が高い反面、利用には様々な制約がかかるのです。

無線LANルータのメリット
* 自宅で一番電波の良い場所にポケットWiFiを固定できる
* 自宅全体を無線通信可能なエリアにできる
* 外と自宅のネット環境を1本化できる

無線LANルータのデメリット
* 無線LANルータの購入費用が発生
* 据置型ルータより機器や配線が多くなる(特に窓際)
* 自宅が狭いと恩恵が少ない

ポケットWiFiとルータを接続するのに必要なもの

WiMAX2+を例に、無線LANルータに必要な機器は以下4つです。

  1. WiMAX2+ルータ
  2. クレードル
  3. 無線LAN親機
  4. LANケーブル

無線親機は対応規格やWiFiのパワーによって下は数千円から高いと数万円のものまでピンきりです。自宅の広さにもよりますが、BUFFALOやIOデータの1万円台のモデルから選べば十分ですね。

高額なモデルは2Gbpsの通信速度に対応していたり、1台で戸建て全体をカバーできるWiFi範囲を持っていたりしますが、現在ポケットWiFiの通信速度で1Gbpsを超えるサービスは存在しないので買っても宝の持ち腐れでしょう。将来的にはWiMAX2+も最大1Gbpsを目指していますが、しばらく先の話なので無線LANルータ選びで考慮するべきものではありません。

有線接続必須のクレードルは契約時やUQ公式ショップ、Amazonにて3000円ほどで購入できます。

LANケーブルは無線LANルータを設置する場所に合わせた長さを選びましょう。100均でも売っていますが品質があまりよくないので、家電量販店での購入をおすすめします。

接続方法

  1. クレードルを電源に接続
  2. クレードルの背面の有線LANポートにLANケーブルを接続(LANのランプ点灯)
  3. 無線LANルータのIN側にLANケーブルを接続
  4. 無線LANルータの電源ON
  5. 電源ON状態のWiMAX端末とクレードルをドッキング

WiFi設定方法

接続は無線LANルータに設定されているSSID(無線LANスポット名)と暗号化キー(WiFiパスワード)を利用するので、WiMAX2+端末に自動接続されないか確認をする。

端末とクレードルをドッキングしてからスマートフォンやパソコンの無線LAN(WiFi)設定画面から、無線LANルータ側のSSID名を探して接続する。通信可能になるまでに少し時間がかかるので注意。

通信できない場合、一度無線LANルータとモバイルWiFiルータを再起動させる。

設置場所

ポケットWiFiは電波の良い窓際に置くのがおすすめ。台所用品である吸盤タイプの小物置きを利用すると高さも自由に調整できます。

場所に余裕があるなら、ステンレスボールで作れるリフレクターを使うことで電波受信度をアップさせることができます。100均のステンレスボールとまな板立てがあれば10分で作れるWiMAXユーザー定番のDIYです。

WiMAX2+のホームルータはどう?

WiMAX2+は他のモバイル通信サービスと違い、固定回線代替えを視野に入れた据置型のホームルータ端末も設定されています。据置型端末は携帯性とバッテリーを持たない代わりに、WiFiの機能が強化されているのが特徴です。

ポケットWiFi+ルータと違い、工事や設定不要ですぐ使える手軽さと電源コード1本のシンプルな配線のおかげで機械が苦手な人にイージーな設定になっています。

ホームルータはモバイルWiFiルータ+無線LANルータを一体化したようなものですが、据置前提なのでバッテリーは持たず、携帯向けではありません。コンセプトがはっきりしたルータなのでプロバイダによっては新規契約の内ホームルータのシェアが10%ほどあると聞きました。一定の支持を集めている端末ですが、私個人としては似た環境を簡単に作ることができるので、わざわざモバイル回線の良さを捨てた端末を好んで選ぶ必要はないと考えています。

ホームルータのメリット

  • 特別な設定無しで無線インターネットが利用できる
  • 配線も最低限で見た目がスッキリ
  • 無線LANルータ並のWiFi出力

ホームルータのデメリット

  • 固定回線代替として考えると、光回線よりスペックで劣る
  • モバイル回線のメリットがない

無線LANルータに接続できるモバイルルータ一覧

ポケットWiFi+ルータ接続は有線LANポートを備えたクレードルが必要となってきます。

そのためクレードルのオプションがないポケットWiFi端末は無線LANルータに接続することができないのです。

キャリアやメーカーによってクレードルの設定がない端末もあルータめ、ここではクレードルが用意されたポケットWiFi端末を紹介します。

無線LANルータに接続できないポケットWiFiを間違って選ばないよう参考にしてください。

WiMAX2+のモバイル機種

WiMAX2+のモバイルルータは全てクレードルのオプションが設定されています。旧モデル端末でもUQ公式ショップより購入できるものもあります。

新規契約で選択できる端末であれば、どれを選んでも問題なく使うことができることからもポケットWiFiをルータで接続したいのであればWiMAX2+の契約を検討するといいでしょう。

今選ぶのであればW04がおすすめです。

申し訳程度ですがクレードルに電波受信感度をアップさせるリフレクターが搭載されているので、クレードル接続時の電波状況をデフォルトで高めることができるからです。

一応ホームルーターモデルもLANポートを備えていることから、無線LANルータとの接続可能がです。ですがホームルータは最初からモバイルルーターより強いWiFiを発信するよう設計されているので、電波強化のために無線LANルータを導入するメリットは薄いと考えます。

Atermシリーズ

SIMフリーのモバイルルータで一番人気のAtermもLANポート付きのクレードルが設定されています。WiMAX2+の機種と同じく、クレードルを通して各種ネットワーク機器へ接続が可能です。

Docomo モバイルWiFi wifiステーション他

キャリアの提供するモバイルWiFiルータにも専用のクレードルが用意されているものがあります。ですが高額な端末代金とパケット料金を考えると、お金とパケットプランが余っている人向けのポケットWiFiです。

契約や支払いの管理が1本化できますが、WiMAX2+や格安SIMのポケットWiFiを利用するほうが経済的にお得です。

なおSoftBankとワイモバイルのポケットWiFiは最新モデルにはクレードルの設定がありません。

まとめ

無線LANルータを利用したポケットWiFiの自宅活用は、自宅であまりネットをしないライトユーザーや固定回線契約が不要な単身者にとって毎月の通信費を節約するのに有効です。

有線LAN対応のクレードルが用意されていれば工事無しで無線LANネットワークを構築することが可能ですから、転勤族や単身赴任が多い人でも使えます。

ポケットWiFiのキャリアや端末によってはクレードルが用意されていないこともあるので、契約する前に十分注意してください。販売員やメーカーは無線LANルータに接続しなくても窓際で使えば大丈夫と言うことがあります。

しかし無線LANルータの接続を少しでも検討しているのなら、メーカーや販売員のセールストークにのせられずクレードルありの端末を選びましょう。

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