WiMAXといえば高速で使えるモバイルインターネットサービスで、コンパクトなモバイル通信端末を利用してスマホやパソコンをネット接続できるのが特徴です。
WiMAXのモバイル端末には有線LANアダプターの搭載されたクレードルと呼ばれるオプション品があります。
WiMAXを契約するときに同時購入するか悩む場合もあるでしょう。
結論から言えばクレードルは無くても困りませんが、有線接続をしたい場合や、モバイルルーターのWX04や03を利用している場合にはあると便利です。
WiMAXのクレードルとは
クレードルとはスタンド型の拡張機器のことで、見た目はかつての携帯電話の卓上充電器に似ています。
クレードルがあれば置くだけでモバイルルーターを充電できるほか、有線LANポートを搭載しているため様々な使い方ができるのも魅力です。
クレードルのメリット
クレードルには4つのメリットがあります。
端末を置くだけで充電できる
クレードルがあればモバイルルーターを置くだけで充電できます。
WiMAXの端末はとてもコンパクトで薄い端末なので安定した自立ができず、スマホと同じように机に置くと意外にスペースを取ってしまうのです。
しかし常時電源に接続できるクレードルを利用すれば、端末の片付け場所を確保できるのと、充電忘れを回避できる2つのメリットが得られます。
散らかりがちな机の上で端末が行方不明になる、充電忘れで翌日利用できなくなるというミスが無くなるでしょう。
逆に物をしっかり片付けられる人や、普段からモバイルバッテリーを持ち歩いて常に電源の確保ができる場合にはクレードルは無くても困らないと言えます。
無線に対応していない機器との接続ができる
クレードルは有線LANポートを搭載しているため、LANケーブルを用いて有線接続することができます。
WiMAXルーターは無線のモバイル回線を利用してネット接続するため、パソコンなどの通信機器側も無線接続に対応している必要があります。
しかし、古いパソコンなど無線対応機能がない通信機器とはWiMAXでの接続ができません。
そういった場合でもクレードルがあれば、パソコンと端末を置いたクレードルを有線LANケーブルで接続すればWiMAX通信が利用できるのです。
わざわざ無線対応のパソコンへ買い替える手間もコストもかからず、WiMAXでネット接続できるのは嬉しいですね。
有線LANを活用して快適なネット環境を作れる
前述したようにWiMAXサービスは各通信機器と無線でネットに接続します。
無線接続では端末との距離が離れたり、電波状況が悪いところでは速度が低下してしまうのがデメリットです。
一方有線接続では端末と通信機器を直接ケーブルで繋ぐため、電波が安定しやすくなり、通信速度も速いことがメリットとなります。
そのため有線LAN接続が可能になるクレードルを利用すれば、無線通信よりも安定したネット接続環境を作ることができます。
窓際の電波強度の強い位置にクレードルを設置して、LANケーブルを延長すれば部屋の奥まった場所でも安定してWiMAXを利用できるようになります。
固定回線から無線LANスポットを作れる
自宅やオフィス等で固定回線を利用している場合にはクレードルを利用して光回線やADSLなどを無線化することができます。
固定インターネット回線から無線環境を作る際には、無線LANルーターという機器が必要となりますが、クレードルがあれば無線LANルーターの代わりとなるのです。
無線ルーターの価格は安いものなら3,000~5,000円ほどですが、より良い性能を求めるなら1万円ほどかかるタイプもあり、クレードルのほうがコンパクトで場所をとらないうえに安く手に入ります。
他にもWiFi環境がなく有線接続しかできないホテルに宿泊する場合にも、クレードルとWiMAXルーターさえあれば充電しながら無線LAN スポットを作ることができるので便利です。
クレードルのデメリット
クレードルを持つことに関してそこまで大きなデメリットはありません。
考えられるデメリットは、クレードルはオプション品なので追加料金がかかる、プロバイダによってはキャッシュバックが少なくなることがあるということくらいですね。
クレードルの置き場所を確保する必要がある
クレードルは置き型の充電器なので、コンセントの近くに置き場所を確保する必要があります。
置き場所と言っても、WiMAXルーターより少し大きいくらいのサイズなのであまり広いスペースは必要ではありません。
特別邪魔にはなりませんが、踏んでしまったりお子様がいたずらをしてしまったりする心配のない一定の場所にクレードルを設置しておく必要があるでしょう。
クレードル購入費用がかかる
WiMAXでは端末本体無料のプロバイダが多いですが、クレードルはオプション品のため購入するなら追加料金がかかります。
費用は機種によって異なりますが、3,000円~3,500円前後の場合が多いです。
高価ではないものの、WiMAX契約時には初期費用がかかるので新規契約時にクレードルをセットで購入するとなると出費が増えるのは痛手ですね。
また契約後に後からクレードルを購入するという場合には、安く済ませようとオークションやリサイクルショップなどでの購入を検討することもあると思いますが、製品の状態がわからないというリスクがあるので、少し高くても新品を購入したほうが安全です
クレードルの有無でキャッシュバック金額が変わる
高額キャッシュバックを実施しているGMOとくとくBBでは、新規契約時にクレードルセットで購入した場合、クレードルの費用は無料となります。
初期費用が抑えられるという嬉しいメリットはありますが、実はクレードルの有無で後からもらえるキャッシュバック金額が異なるのです。
たとえば最新機種のW05を3年契約にした場合のキャッシュバック額は、クレードル無しなら39,900円ですが、クレードルセットだと36,400円に減ります。
しかしその差額は3,500円と他のプロバイダで新規契約時にクレードル費用を払うのと同じです。
キャッシュバック額が減るとはいえ、クレードル費用を最初に払うか、後から払うかという違いだけで、損するわけではないため安心してください。
クレードルが必要な場合
クレードルのメリットやデメリットを理解したうえで、どんな利用者にはクレードルが必要なのかをまとめました。
結論から言うとクレードルを充電スタンドとしてしか使わないという場合には購入する必要はありません。
有線接続をする必要がある
クレードル最大の魅力は前述したように有線接続ができることです。
そのため、無線非対応の通信機器をWiMAXで接続したい、仕事などで無線通信よりも高速で安定した通信をしなければならないという場合にはクレードルを購入する必要があります。
比較的安く安定した通信環境が手に入ると考えればお得ですね。
WX03またはWX04を利用していて自宅での電波が悪い
WiMAXルーターのWX03やWX04を利用していて、自宅での通信状況が良くないという場合にもクレードルはおすすめです。
なぜならWX03とWX04のクレードルには他機種のクレードルにはない、Wウイングアンテナという拡張アンテナが備わっているからです。
ルーター単体だけでは方角によって電波の受信感度に違いがありますが、Wウイングアンテナがあるクレードルに設置することで全方位満遍なく強い電波をキャッチすることができます。
そのためクレードルを併用すれば通信エリアを最大40%もアップできて、いままで電波が悪かった部屋でも電波状況が改善する効果が得られることでしょう。
またWX04にはモバイルルーターで初のビームフォーミング技術を搭載しています。
従来の端末では360℃均等に電波を放射していましたが、WX04では通信する子機に向けて集中的に電波を送信することができるのです。
ビームフォーミングにより電波の無駄をなくし、親機である端末から子機であるパソコンやスマホに向けてより強い電波を送れるため、通信速度の向上や通信距離の拡大を可能にしています。
こういった点を含めこれから新規契約をするならWX03よりもWX04を選ぶのがおすすめです。
クレードルの購入先
クレードルは新規契約時にセット購入しなくても後から追加で購入できます。
そのためまずはクレードル無しで契約し、必要になれば購入しても良いでしょう。
クレードルを後から購入する場合はおもに下記の購入先があります。
- UQアクセサリーショップ
- 楽天市場やAmazonなどの通販サイト
- ネットオークションやリサイクルショップ
UQアクセサリーショップはUQコミュニケーションズ直営のWiMAX付属品販売店ですので安心感がありますね。
ただしUQアクセサリーショップでは全国一津で送料500円が必要なことを理解しておきましょう。
他にも楽天市場などの通販サイトや、ヨドバシカメラなど家電量販店の通販サイトでも販売しているので送料や付与ポイントなどを計算してお得な方法で購入すると良いですね。
なお、リサイクルショップやオークションでは安く購入できますが、品質や保証に不安があることからおすすめはできません。
まとめ
WiMAXのクレードルには、無線LAN接続できないタイプのデスクトップパソコンをWiMAX回線に接続できたり、無線接続よりも安定かつ高速通信が可能な有線接続できるというメリットがあります。
しかし外出先でしかインターネット接続をしない場合や、自宅で有線接続する必要がない場合には購入する必要はありません。
新規契約時にクレードルセットで購入すべきか迷うという場合も、必要性を感じたらネット通販などで後から購入できるので、まずはルーター本体だけで使ってみて自分の通信環境に必要か見極めてから購入しても遅くはありません。
WiMAXのクレードルを追加購入する場合には、安全な商品をお得な購入方法で手に入れるようにしましょう。